1 はじめに…
わたしの似非ミニマリスト生活は
本多静六とを知って始まりました。
世に万巻の成功本がありますが、
一番わたしが感動かつ納得したのが
本多静六先生の本です。
なかでもこの
『成功するために必要なシンプルな話をしよう』 は
抜群に読みやすいです。
2 本多静六って誰?
今から100年以上昔に生まれた、
帝大(現東大)の林学博士。
日比谷公園設計のほか多くの仕事を残しました。
貧しいながら勉学と節約で財を成し、
財産家・慈善家となります。
収入を、貯金・生活・交際・慈善に分けて使う
「4分の1天引貯金」など、
蓄財・成功ノウハウをまとめた本を含め、
367冊の著書を残しました。
以上のように只者ではないため、恐れをなしてしまうところです。
でもその著書は彼の暖かな人柄とユーモアがいっぱい。
かなり笑えますよ。
3 何が書いてあるの?
ポイントは以下のとおり:
p.218 特別解説
1)努力して職業を道楽化する
2)努力と生活の単純化によってそのかすをためる
3)そのかすを精神的享楽に使う
本書は5章だてで、それぞれ
「より強い自分をつくる」
「稼ぐ人になる」
「確実に頭が良くなる」
「人を育て、人を動かす」
「器の大きい人になる」
ための、彼の実践した方法が書かれています。
人間的に弱く、稼ぎも大したことなく、
頭は確実によろしくないわたしには、
特に最初の3章は大変ためになりました。
3 一押しする理由!
本田静六の本の著書の中でもずば抜けて
シンプル&コンパクト!
本多先生の本はどれも面白いのですが、
編集により雰囲気が変わります。
読みやすくまとめられたこの文庫本は
するっと読めちゃいます。
なのに内容はしっかりつまっているので
本田静六の本を初めて読まれる方には
特におすすめです。
4 では、三ヶ所ほど読んでみましょう
p.18
「今、自分にできること」から始めればいい
人がなんと思おうと、どう見ようと、それは自分の幸福には無関係で、
ただただ自分で自分の心に快感を与える状態が幸福なのだ。
…
自分に容易にできる望みに努力するほうがどれほど幸福であるか
…
「破れたる衣を着ても足ることを知ればつづれの錦なりけり」
ははー、その通りでごぜえますだ。
だからオラも通勤用のリュックがかなりボロですが
「容れ物」としての機能を果たしている限り
使わせていただいてますだ。
でも、これだけ読むと、
「貧乏は心の持ちようだから、気にすんな」
としか言ってないような気がしますよね?
もうちょっと先を読んでみます。
p. 33
…幸福とは、まず
「人生すなわち努力(学び働くこと)、努力すなわち幸福」と悟って、
早くより働学併進その職業(あらゆる仕事)を道楽化し、
面白く愉快に、いよいよ死ぬまで働き続け学び通すことである。
しかもその職業の目的が、自分個人のためよりは他人のため
世界人類のためである場合が最大最高かつ永遠の幸福である。
出た。本多先生の信念、
「人生すなわち努力、努力すなわち幸福」。
努力で持って仕事を道楽することが幸福、という考えです。
社畜? とは違います。
社畜は報酬に縛られて会社やめられない人ですが、
本多先生の言う努力は、見返りとか超えているので。
極端な話無報酬でも、意義があると思ってやってる仕事は
追求する限り幸福なんです、よ。
わたしにはできんなー、無報酬は。
でも、方向性としては納得します。
p.43
できる人は上手に「公私混同」する
…
道楽化―仕事から「すべての苦労を消す」方法
私の体験によれば、人生の最大幸福はその職業の道楽化にある。
富も名誉も美衣美食も、職業道楽の愉快さには遠く及ばない。
職業の道楽かとは、学者のいう職業の芸術化、遊戯化、
スポーツ化もしくは享楽化であって、
私はこれを手っ取り早く道楽化と称する。
…
職業を道楽化する方法はただ一つ努力(べんきょう)にある。
…
一度その職業に面白みを持てば、もはやその仕事は苦労でなく
道楽に変わる。
列挙法で畳み掛ける熱さとスピード感が
ホント本多先生っぽい。
で、個々の部分を一言で言うなら
「(仕事に)惚れたもん勝ち」?
『「ない仕事」の作り方』のみうらじゅん氏が
「自分をなくす」状態、「どーかしてる(DS)」状態まで、
我を忘れて取り組んでみる
(「【異能の人・みうらじゅんに聞く】産経ニュース 」より)
とかおっしゃってますけど、近いものがある。
その道の達人ならではの境地でしょうか。
やっぱそこですかあ。
5 関連書など
本多清六について、
もっと深く知りたくなってしまった方には
こちらの本もオススメです。
『私の財産告白』
本多静六の著作で最も有名です。
50年着続けた詰襟の写真が感動的です。
(洋服って50年着られるものなのですね…)
5 最後に
本多静六の成功哲学が読みやすくまとめられている
『成功するために必要なシンプルな話をしよう』は
本多静六に初めて触れる人にとって
気軽に読める良書です。
読めば、なんでこんな面白い人知らなかったの?
って悔しく思うことうけあいですよ。
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最後までお読み頂きありがとうございました!
Thank you for reading this to the end!