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似非ミニマリストのキャビン

ドニー・イェンをベースに世相を斬る!ことは可能なのでしょうか?

『大東亜戦争「失敗の本質」-優位戦思考に学ぶ』(日下公人)◇「アホな戦争」論には違和感のある人へ

アマゾン・レビューが好評なので

読んでみました。

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2 日下公人(くさかきみんど)って誰?

 

日下はアメリカや中国に否定的であり、
日本の国益を潰そうとする国の第一に挙げている。
また、自著や公演で
「日本は核武装をすべきだ(原子爆弾を持て)」と主張している。
アメリカ合衆国下院121号決議の全面撤回を求める抗議」、
新しい歴史教科書をつくる会
映画『南京の真実』の賛同者でもある。

日下公人 - Wikipedia


ズバリ、right wingerですが、
論点は的を得ていると思います。

 

 

3 何が書いてあるの?


半藤一利『昭和史』に見られるような、

大東亜戦争
すべては日本政府と日本軍の問題であり、
彼らが無謀な「アホな戦争」をしでかした。


とする見方をあまりに単純と批判し、
戦前の国際情勢とともに日本の立ち位置を
検証し直す試みです。

 

 

4 一押しする理由!


実はわたしも、
20代の頃までは
かの大戦のことを


戦前のアホな軍人がアホな国民とともに
負け戦、つまりアホな戦争をしでかした。


と思っていました。
いまでもそう捉える人は多いと思います。


でも、よく考えれば、
非白人でありながら
近代国家を自力で打ち立てた日本人が
アホでしょうか?


この本の主張にすべて賛成する必要はありません。
しかし、少なくとも当時の国際状況を知ることで、
より公平な歴史観に修正できます。

 

 

5 心に残った言葉

本書は日下公人氏と上島嘉郎氏の対談形式

ですが、以下の引用はすべて日下氏のものです。

p.20

歴史について「イフを許さない」というのでは、
歴史から教訓を導き出すことがあってはならない、
といっているのと同じです。
そして、このとき大切なのは拡散思考なのです。
「優位戦思考」と言っても良い。
絞り混み思考は劣位戦思考です。
 優位戦は、攻めることも守ることも自在、
戦いのルールから、勝敗や和平の定義まで
決められる立場から仕掛ける戦いで、
劣位戦はそれらのイニシアティブがない立場からの
戦いです。
「日本は悪かった」「日本は間違っていた」
というのは劣位戦思考から出てくる答えで、
優位戦思考から歴史のイフを考えると別の答えが
出てくる。そして、未来の日本に必要なのは、
日本人の可能性を広げる別の答えなのです。

 

 

「優位戦思考」ってなに?
とタイトルを読んで思いました。
この説明の部分を読んでもふーん?
って感じたんですが、
更に読み進めると具体的にわかってきました。


過去への自虐ループや
将来への恐怖から
思考停止に陥ることなく、
過去現在未来において、
国際社会において
日本が勝てる可能性とその方法を考えろ!


ということと理解しています。


なにをもって”勝ち”とするか、
が問題かと思いますが。

 

 

p.62

繰り返しますが、日本が明治開国以後、
国際社会のいて主張し続けたのは「人種平等」です。
しかも白人に対して、けっして諦めなかった。
いまや世界は人種平等を肯定し、
当たり前のようにそれを追求するように
なっていますが、
その口火を切り、大きな炎としてのは
日本人であることを私たちは忘れてはならない。
そして、ここで十分自覚して欲しいのは
「白人絶対」の時代を終わらせたのは
日本単独の力だということです。
 私は、人種平等の実現が二十世紀最大の事件
であると思っています。
なぜかと言えば、パソコンや原爆といった
科学技術の成果はいずれ誰かがつくり出します。
しかし白人絶対時代は、
有色人種の誰かが立ち上がって”実力”で
打ち破らないかぎり終わらない。
白人のほうから譲歩することは
あり得なかったからです。

 

日露戦争でアジアの小国日本が
白人の国ロシアに勝ったという”事件”は
西欧にとって考えられないくらいの衝撃と
恐怖と憎悪を引き起こしたようです。
それがその後の三国干渉につながっていく。


革命後ソ連となったロシアは、
満蒙国境の軍隊や中国赤化への支援といった
形で日本への復讐心に燃えます。


これを考えると終戦直前の対日参戦、
国境侵入、一般民虐殺、日本兵シベリア抑留なども
理解できやすくなります。


しかし、白人の世論はロシアの東欧併合は黙認しても、
日本の大陸進出には非常に厳しい。
しかも他の非白人の国々は欧米の属国。
戦前の日本って、すごく孤独だったんだね。

 


p.162

平和で民主的な日本を食いつぶした陸軍の責任

その視点に立つと陸軍は一九二〇年以降の
貧乏生活を脱してり臨時軍事費の予算を
享受していたので、支那事変を
続けることに大賛成でした。
蒋介石少将」と言われましたが、
士官学校の成績では中佐か大佐止まりの人が、
少将になれて張り切っていました。
それが「陸軍の総意」の正体です。

 

日下氏は陸軍には厳しい目を向けています。


官僚体制チックに”予算確保のため”に
ダラダラと日中戦線を拡げるなんて、
今の役所と同じです。


そのくせ、
ソ連進行時は満州の前線から消えていたとは!

 


p.151

”情報戦” ”宣伝戦” の重要性を認識しないことの
勿体なさ

満州関与の歴史的経緯からその権益の正当性を含め、
もっと日本の立場を強く宣伝すればよかった

 

ハル・ノート
(パール判事も特異性を問題視したムリムリ要求)

の内容を世界に示せばよかった (p.194)

カッコ内はおれみ


日本の情報摂取の貧しさ、
外交やPRの下手さは今の問題でもあります。

 

「ゴーマンかましてよろしくて?」

(一度言ってみたかった)

 

世界遺産ゲットに血道をあげるより、
世界記憶遺産の中韓ネガティブキャンペーン
きちんと対処する方が
遥かに国益に叶う。


目を覚ませ、日本〜。

 

 

6 関連書など

 

なし

 

 

7 最後に


表紙で
特攻隊員と思しき方が敬礼してるし、
裏表紙の日下さん、強面だし、
やばい本?
とおもいきや、
かなり理性的な内容でした。
情報が豊富なのにもかかわらず、
日下氏と対談者の上島氏の主張は
あくまで明解で読みやすい。


ネット上の戦争論に疑問を持った方には
一読をおすすめします。